自社の労働力としてフィリピンから採用する場合、様々な書類の提出が必要になります。フィリピン独自のルールにより直接の雇用が禁止されており、政府の関係機関から許可を得ることが求められるからです。
今回は、採用から就労までに必要な書類を紹介します。
それぞれの書類に関する説明も含めて、採用時の参考にしてください。
POLO(駐日フィリピン共和国大使館海外労働事務所)への申請に必要な書類
POLOに申請する際に提出する書類は12種類あります。書類はすべて英語での記入が必要です。POLO東京とPOLO大阪では、提出する書類が若干異なるので注意してください。
- POLO申請書
- ビジネスライセンス/許可証
- 会社概要
- 登記簿謄本(企業)または営業許可証、税金納付証明書(個人事業主)
- 特定のスキルを持つフィリピン人が実行するタスク、義務、責任のリスト、職種の説明
- 雇用契約書
- 送り出し機関の有効なPOEAライセンスのコピー、送り出し機関の所有者のパスポートの識別ページ、受け入れ組織の代表者のパスポートの識別ページ
- マンパワーリクエスト/ジョブオーダー
- マスター雇用契約、書面による雇用条件及び賃金の支払い
- 給与体系
- 会社の公式標準給与体系
- 会社パンフレット/チラシ
以下は、各書類についての解説になります。
<POLO申請書>
所定の仕様の申請書に必要事項を英語で記入します。
<ビジネスライセンス(許可証)>
日本に該当する書類がないため、自治体や商工会議所に依頼をしてPOLOの要求に合う書類を作成します。
<会社概要>
所定の用紙に必要事項を記入します。会社名や社長名、創立年、事業内容といった一般的な会社データの確認です。
<登記簿謄本(企業)または営業許可証、税金納付証明書(個人事業主)>
企業の登記簿謄本は、申請書に必要事項を記入して登記所に提出します。手数料は、書類の場合600円です。
個人事業主の営業許可証は、飲食店が取得できる書類です。他の業種の個人事業主は、税金を納付したことが証明できるものを提出しましょう。
<特定のスキルを持つフィリピン人が実行するタスク、義務、責任のリスト、職種の説明>
こちらも、所定の用紙があります。受け入れる企業名、役職、仕事内容から、フィリピンの特定技能労働者が行うタスクのリスト、資格のリストまで、雇用者についての情報を記載します。
<雇用契約書>
所定の用紙に、就業日や労働時間、報酬と手当、役割と責任といった内容を記入します。雇用契約書の作成は、様々な法律の知識が必要なので、トラブル回避のためにも専門家に依頼するようにしましょう。
https://polotokyo.dole.gov.ph/wp-content/uploads/2021/07/RECRUITMENT-AGREEMENT-1-1.docx
<送り出し機関の有効なPOEAライセンスのコピー、送り出し機関の所有者のパスポートの識別ページ、受け入れ組織の代表者のパスポートの識別ページ>
送り出し機関のPOEAライセンスは、カラーコピーが必要です。送り出し機関の所有者と受け入れ企業の代表者が所有しているパスポートの識別ページとあわせて用意しましょう。
<マンパワーリクエスト/ジョブオーダー>
所定の用紙に、雇用するフィリピン人労働者の仕事内容や基本給などの必要事項を記入します。
<マスター雇用契約、書面による雇用条件及び賃金の支払い>
所定の用紙(様式-付録B)(様式-付録B1)に必要事項を記入します。全6シートに分かれており、雇用期間や業務内容、勤務時間なの雇用条件について詳しく記載します。
※様式-付録B
https://polotokyo.dole.gov.ph/wp-content/uploads/2021/08/SSW-Employment-Contract-DIRECT.docx
<給与体系>
所定の用紙に、基本給や控除額、手当て、福利厚生について詳しく記入します。
<会社の公式標準給与体系>
社判を押した標準的な給与体系についての書を作成します。
<会社パンフレット/チラシ>
企業説明として作っているパンフレット及びチラシを提出します。
在留資格認定証明書(COE)
在留資格認定証明書は、日本に入国を希望している外国人が申請して取得する証明書です。
申請先は、居住予定地や受け入れ機関の所在地を管轄している地方出入国在留管理官署です。在留資格認定証明書は、在外公館でのビザの申請や上陸申請の際に必要になります。
申請時の手数料は無料です。
基本的には、入国希望者本人が申請して提出しますが、受け入れ機関の職員が代理で申請しても問題ありません。
日本在留資格を許可している活動資格は以下の通りです。
- 教授
- 芸術
- 宗教
- 報道
- 高度専門職
- 経営・管理
- 法律・会計業務
- 医療
- 研究
- 教育
- 技術・人文知識・国際業務
- 企業内転勤
- 介護
- 興行
- 技能
- 特定技能
- 技能実習
- 文化活動
- 留学
- 研修
- 家族滞在
- 特定活動
審査には1~3ヶ月かかります。オンライン申請も可能なので、できるだけ早めに申請しましょう。
https://www.moj.go.jp/isa/applications/guide/onlineshinsei.html
海外就労認定証(OEC)
OECはOverseas Employment Certificateの略語です。フィリピン国籍の労働者が、特定技能外国人としてフィリピンを出国する際に必要な書類になります。
一般的には、フィリピン人材会社がPOEAに申請します。
取得しなくても日本の法律に抵触しないので入国は可能です。ただし、一時帰国した際に再度出国できなくなってしまうので、必ず取得するようにしてください。
OECの有効期限は60日なので、期限が切れてしまったら一時帰国する前にOEC免除申請を行ってください。
OEC免除申請は、POEAが運営するBM Onlineにアクセスして、就労者が自分で手続きを行います。申請可能なのは、一時帰国後に戻る雇用主と就労場所が出国前と同じ場合に限ります。
同一ではない場合は、再度新たにOECの取得申請を行うことになるので注意しましょう。