外国人労働者を採用する際、就労をはじめる際に決めた雇用契約期間が終了した後も、続けて就労を依頼する際は、所定の手続きが必要になります。
今回は、雇用を延長するために必要な手続きや、手続きを忘れてしまった場合について詳しく解説します。
雇用契約書を作成する際のポイントも併せて紹介するので、契約更新時にトラブルにならないように、採用の時点でしっかりとした契約を締結しておきましょう。
はじめが肝心!雇用契約書作成のポイント
雇用をスタートする際は、雇用契約書の作成が必須です。というのも、日本語が正確に伝わっているか分かりにくいからです。
口頭で確認しても、理解していないのに「わかった」と返事をしている場合もあります。細かいことも書面に残して、サインをしてもらうようにしましょう。
できれば、母国語で作成しておくのがベストです。
雇用契約書は、在留資格を申請する時に必要になります。場合によっては、在留資格の審査官が雇用契約を締結した外国人に連絡をしてくることがあります。
雇用契約の内容を外国人労働者がきちんと理解しているか確かめるためです。雇用契約書の内容について聞かれた際に、質問に答えられないと理解していないとみなされます。
これが原因で、在留期間の更新が不可になってしまうのです。
雇用するフィリピン人と一緒に、1つずつ内容を確認しながら契約内容を理解してもらうように努めましょう。
雇用契約書と似たような書類に、労働条件通知書があります。これは、労働者に雇用条件を伝えるためのもので、労働基準法で義務づけられています。
雇用契約書の発行は、義務ではありません。しかし、認識の違いによるトラブルを避けるために作成しておきましょう。
外国人労働者の雇用契約書を作成する際のポイント
自社で外国人労働者を雇用する際は、必ず雇用契約書の作成がおすすめと前述しました。その際、以下のような事柄を明記しておきましょう。
- 賃金(計算方法、支払い方法、支払日、昇給)
- 雇用契約期間
- 業務内容
- 就労する場所
- 研修の有無
雇用契約書を作成する前に、提出義務のある労働条件通知書を作るとスムーズです。可能であれば、専門家に内容に問題がないか確認してもらうようにしてください。
完成したら、双方が押印(サイン)した雇用契約書を2通用意して、1通は外国人労働者に渡しましょう。
外国人労働者が滞在期間を延長する際の手続き
雇用している外国人労働者に、引き続き自社で働いてもらうためには手続きが必要です。
就労をはじめる際に作成した雇用契約書にある期間を過ぎて、さらに延長して雇用を続ける場合は在留期間更新許可申請を行います。在留期間が満了になる前に、出入国管理庁に申請しましょう。
証明写真(3×4cm)と申請書、証明資料を持参して更新手続きを行ってください。
更新の手続きは、期限が切れる3ヶ月前から受付可能です。雇用の延長が決まっているのであれば、早めに申請しておきましょう。
契約書にある通りの給料が支払われていなかったり、別の業務に従事していたりすると許可がおりません。
在留資格に記載がない副業で収入を得ている場合も同様です。
滞在期間延長の手続きを忘れたらどうなる?
更新を行わないまま在留期間を越えてしまうと、オーバーステイとみなされます。
さらに、申請を忘れてしまった上、1~2ヶ月以内に日本を出国しない場合は強制退去を指示されます。
そのため、速やかに在留資格を「特定活動」に変更する手続きを行った上で日本を出国するようにしましょう。
特定活動とは、在留資格に該当しない活動の受け皿として設定されました。代表的なのは、インターンシップやワーキングホリデーです。
出国すれば、1年後には再来日が可能になります。強制退去になった場合は5年間は来日できなくなるので注が必要です。
就労ビザが有効かの確認も大切
在留期間更新許可申請と共に、就労ビザの更新が必要か確認するのも大切です。更新がh積用な場合は、以下のような書類を用意して、出入国管理官庁に提出しましょう。
- 在留期間更新許可申請書
- 証明写真(4×3cm)
- 在留カード
- パスポート
- 住民税の課税や納税証明書
- 源泉徴収票
- 雇用契約書のコピー
- 在職証明書
- 更新手数料(4,000円)
更新する際、職種が変更になる場合は改めて審査が必要になります。
まとめ
雇用を延長する場合、社内での手続きだけでなく、出入国管理庁に在留期間更新許可申請をする必要があります。
忘れてしまうと重い罰則が科されるので、注意が必要です。さらに、就労ビザの更新が必要な場合は、在留期間更新許可書を取得した後に、合わせて申請を行いましょう。
就労をはじめる際に雇用契約書を作成する際は、延長の可能性があることも視野に入れることが大切です。