フィリピン人を労働者として迎え入れるためには、DOLE・POLO・POEAと呼ばれる政府機関を介す必要があります。他の国にはない、フィリピン独自のルールがあるからです。
今回は、DOLE・POLO・POEAそれぞれの役割や業務内容、及び採用までのフローについて詳しく解説します。
初めてフィリピン人の労働者を雇用する際は、ぜひ参考にして滞りなく採用活動を進めてください。
外国の企業からフィリピン人を守る政府機関「DOLE」
DOLEは、Department of Labor and Employmentの略称で、フィリピン労働雇用省という意味の官庁です。
主な職務は、フィリピン人労働者の保護で、労働や関する規制や監督を行います。外億の企業に雇用さえているフィリピン人にトラブルが発生した際は、DOLEが仲裁に入り解決に導きます。
フィリピン人労働者から雇用に関する不服の申し立てがあった場合は、DOLEが不満についてをヒアリングして雇用主に連絡します。後日、雇用主とDOLEが話し合いを行って和解を図ります。
一般的には、30日以内に解決させるように進められます。DOLEは、雇用主に対して厳しい判断をする傾向にあります。
フィリピン人労働者を守る政府機関の海外拠点「POLO」
POLOはPhilippine Overseas Labor Officeの略称で、フィリピン海外労働事務所を意味します。POEAの出先機関として、各国に拠点があります。日本の拠点は東京と大阪です。
企業がフィリピン人を雇用する際、書類を提出したり面接を受けたりする必要がありますが、これを担当するのがPOLOです。
POLOでの手続きはフィリピンの制度上のものなので、日本への入国に関連するものではありません。手続きをしていなくても、法律的に就労することは問題ありません。
ただし、フィリピン人労働者が母国に一時帰国した場合、再度出国して日本に戻る際に出国できなくなります。POLOへの届け出によりPOEAから交付される海外雇用許可証(OEC)を所持していないからです。
ですから、フィリピン人労働者を雇う際は、必ずPOLOを通して手続きを行ってください。手続きは、在留資格の取得や変更の際に行いましょう。
海外のフィリピン人労働者を守る政府の期間「POEA」
POEAは、hilippine Overseas Employment Administrationの略称で、フィリピン海外雇用庁を意味する政府機関です。海外での労働者を管理するための主要機関になります。
フィリピンは、平均年齢が若く労働人口が多い国ですが、経済状態が不安定なことによる失業率の高さが課題です。そのため、フィリピン政府は海外での労働を推奨しています。
こうした状況下で、GDPの約1割を海外で働く労働者が占めているフィリピンでは、人権や労働環境を守ることが不可欠なのです。
POEAの主な業務は、PRA(送り出し機関)へのライセンス付与、海外労働者の出国支援等です。
他にも、以下のような業務を行います。
- 海外労働者へのオリエンテーションの開催
- 海外の雇用主がフィリピン人労働者に不当な扱いをした場合の対応・支援
- NGOや労働者団体との連携
- 帰国した際の支援
また、Webサイトで海外の求人情報を提供するのも、POEAの役割です。求職者は、募集要項を確認した上で応募する流れになります。昨今では、POEAが管理している民間業者も職業の斡旋を行っています。
要確認!フィリピン人労働者の採用フロー
ここで紹介したDOLE、POLO、POEAといったフィリピン人の海外就労者を守る機関の役割を中心に、採用までの大まかな流れを紹介します。
基本的には、フィリピン人を雇用する際は必ず関わる必要のある機関なので、採用までのフローと共に正確に理解しておきましょう。
- POEAが認定しているPRAと契約する
- POLOに書類提出と面接を行う
- POLOが承認した書類一式をPRAに送付する
- PRAがPOEAに書類を送る
- 企業概要がPOEAに登録されたら、採用活動を開始する
- 採用者が決定したら、在留資格認定証明書交付申請を行う
- 在留資格認定証明書を採用者に送付する
- 採用者は、在留資格認定証明書を提出してビザを申請する
- ビザが発行されたらPOEAでOECの申請を行う
- 日本に入国して、就労を開始する
まとめ
フィリピン人を雇用する際は、必ずDOLE、POLO、POEAというフィリピンの政府機関を介す必要があります。フィリピンでは、海外での労働者を積極的に推奨しています。
そのため、海外労働者を雇用主の不当な扱いから守るためにフィリピン政府が設置したのが、DOLLE、POLO、POEAといった専門の機関なのです。
それぞれの役割を理解した上で、正しい流れに沿ってフィリピン人の雇用を進めるようにしましょう。