コラム

フィリピンから労働者を雇用するまでの必要な手続き・流れ・関係機関

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フィリピン人を自社の労働力として採用する際は、他の国とは異なる独自のルールを遵守する必要があります。

時間と労力がかかりますが、優秀な人材を安心して雇うことができるので、長い目で見ればメリットになるでしょう。

そこで、今回は日本企業がフィリピン人の労働者を雇うまでのプロセスについて詳しく解説します。

フィリピンから労働者を採用することに決めたら、手続きや流れ、関係機関等を正確に理解し、早めに動き出すことをおすすめします。

 

知っておきたいフィリピン人雇用の関連機関

フィリピン人を雇用する際、必ず関わる必要のある機関は4つあります。以下の一覧表にまとめましたので、参考にしてください。

 

略称 日本語訳 正式名称・役割
DOLE フィリピン労働雇用省 Department Of Labor and Employment
その主な職務はフィリピン人労働者の保護。フィリピンにおいて、労働や雇用等に関する規制及び監督を行う政府機関。外国企業に雇用されているフィリピン人の労働者にトラブルが生じた場合、その企業に対してさらに厳しい判断基準が適用されることがある。
POEA フィリピン海外雇用庁 Philippine Overseas Employment Administration
主に、フィリピン人を就労先へ送り出すための業務全般を行い、DOLEの管轄下にある機関。例えば、海外就労斡旋業者に対してのライセンス付与及び就労者の出国支援、帰国時の支援等を行う、国際ハローワーク的な役割を担っている。フィリピン人が海外での就職を希望する場合、POEAのWebサイトから探す。
POLO 駐日フィリピン共和国大使館
海外労働事務所
Philippine Overseas Labor Office
POEAの海外出先機関。日本では、東京と大阪にある。各国において、フィリピン人が不利な条件で雇われていることはないか、管理する業務を行っている。
PRA フィリピン政府公認の認定送出機関 Philippine Recruitment Agency
POEAから認定を受け、フィリピン人労働者を送り出すための業務を行う機関。それぞれ、紹介から契約まで行う機関や得意分野に特化している機関など様々。POEAのWebサイト上でPRAの一覧を確認できる。必要な委託費用については、どの機関を選ぶかによって大きく異なる。

以上の4つの機関の役割について、しっかり理解しておきましょう。

フィリピン人労働者を雇用する際の独自ルールとは

フィリピン人を自社の労働力として採用する場合、他の国にはない独自のルールを遵守する必要があります。それは、直接雇用できないというルールです。

フィリピン在住のフィリピン人だけでなく、日本に住んでいるフィリピン人も同様です。2017年8月にフィリピン労働法が改正になったことに伴い、POEAが認定したPRA(現地のエージェント)を介さずに雇用することが不可能になりました。

直接雇用をしてしまうと、雇用したフィリピン人が一時帰国をした際に、再度の出国ができなくなるなどの不利益が生じる可能性があります。出国時に、POLOにOEC(海外雇用許可証)の提示を求められるからです。

時間と費用がかかりますが、フィリピン人を採用する際は、必ずルールを守って正しい流れで採用活動を進めるようにしてください。

ただし、高度で専門的な技術が必要な職業や政府機関関連、POEAが要求する以上の報酬や福利厚生がある企業など、一定の条件を満たしている場合は、直接雇用が許可されます。

この場合は、POLOに書類を提出して直接雇用が可能であるか確認するようにしてください。

フィリピン独自の採用方法があることを理解して、スムーズな採用活動を行ってください。

フィリピン人労働者雇用に必要な各種手続きと流れ

それでは、フィリピン人労働者を採用するまでの具体的な流れについて、順を追って確認しましょう。

STEP1
POEAがライセンスを付与したPRA(現地エージェント)と契約する

PRAはホームページを通して、正式名称や認可の有無、有効期限などの情報が得られます。どこまでを依頼するか、得意分野はどんなことかなどを詳しくリサーチした上でどの業者にするか決めるようにしましょう。

STEP2
契約したPRAからPOLOに提出するために必要な書類が送られてきたら、記入して提出する

POLOに申請する書類は指定された様式のものがほとんどです。英語で審査が行われるため、翻訳したものも一緒に提出することも理解しておいてください。

書類は、提出してから10~14日間の審査期間が必要です。

STEP3
受け入れ企業の代表者がPOLOの面接を受ける

代理人を立てて代わりに面接を受けてもらうのはNGです。必ず受け入れる企業に所属する代表者が、英語で面接を受ける必要があります。通訳の同行は可能です。

面接で主に聞かれるのは、会社概要や業務内容、労働条件、福利厚生などについてです。スムーズに答えられるように、準備しておきましょう。

STEP4
面接をパスしたら承認証書を受理してOECを受け取る

面接を無事に通過したら、POLOによる認証印のある書類をPRAに送ります。PRAはPOEAに受け入れ企業の登録を申請します。

POEAに登録されると、採用活動が可能になります。PRAが求人募集を開始して、受け入れ企業に仲介します。

求めている人材が見つかったら行うのが、雇用契約の締結です。雇用契約を結んで在留資格認定証明書の申請をしたら、OECの発行申請をします。

OECとは、POLOによる認可とPOEAに登録申請を行ったことにより受け取れる認可証です。フィリピン人は、OECを所持していなければ出国できないので、必ず受け取るようにしてください。

STEP5
フィリピン大使館に就労ビザを申請する

就労ビザを申請する際は、必要書類を提出した上で面接を受けることで受け取れます。申請手数料は10,130ペソ(約25,000円)~です。

STEP6
採用するフィリピン人労働者の書類をPOEAに提出する

ビザ取得が完了すると、採用予定のフィリピン人労働者に関する書類がPOLOから送付されます。この書類に必要事項を記入したら、POEAに送ります。POEAから許可されたら手続き完了です。

 

まとめ

フィリピン人を自社の労働者として雇用する際は、直接雇用ができません。このルールは、フィリピン政府が諸外国に雇われるフィリピン人労働者が不利な条件で働かされることのないように守るためのものです。

必ず関係機関を介し、許可を得てから採用活動をはじめる必要があります。複雑な流れを経て雇用が可能になるので、必ず事前に手続きや流れ、関係機関についての基礎知識を理解しておきましょう。

 

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